Medal Winners Open 2016
久しぶりに大阪へ。なみはやドームの名称は変わっていたけれど、通い馴れた姿はそのまま。
試合は女子シングルから。有香ちゃんは、もう40代という年齢を感じさせないすばらしいスケーティング。ジャンプはさすがにダブルだったけど、他の選手もおおむねジャンプはダブルまでだったので、相対的にいい出来だったと思う。女子ですごかったのは、ジョアニー・ロシェット。引退してからかなり経っているのに、密度の濃いプログラムで、しっかりと3回転を跳び、すばらしい勢いのあるスケートだった。
女子が終了後に、ゲストスケーターとしてプルシェンコが登場。この人は、スケートの上手下手という次元を超えた、とんでもない存在感のあるスケーターだ。演技の印象ではなくて、「プルシェンコがそこにいた」ことが印象に残っている。
男子は、今のところまだ「現役」のジェレミー・アボットが一番滑走で、4回転こそ跳ばなかったけど、クリーンな演技をして、最終的にも一位だった。男子のレジェンド的スケーターはイリア・クーリック。長野オリンピックの時は真っ赤な頬をした二十歳の青年で、ジャンプ完璧で金メダルだったけど、20年たった今は落ち着いた大人のスケートをしていた。ジェフリー・バトルは、自分の振り付けではなくデビッド・ウィルソン振り付けのアップテンポな曲をカッコよく演じて3位。
織田くんは、8月の手術から半年足らず、氷上練習を始めて2か月強で、3アクセル、コンビネーションジャンプを含む4種類の3回転ジャンプをクリーンに降り、それはそれは美しい「愛の夢」を滑った。惜しむらくは、スピンがまだ本調子ではなかったことと、ジェフ振り付けの複雑なステップの途中で尻もちをついて減点1があったこと。それでも、練習に使えた時間を考えると、奇跡のような演技だった。2位。
織田くんの演技の時、名前がコールされると、すかさず客席からいつもの人の「織田くーん」のかけ声。やっぱり、試合の時は、この声がないとね。常連ファンといえば、ジョニー・ウィアーの演技後にアリーナ席のファンが花冠と大きな花束。これも、ジョニーファンの「伝統」というか、お約束。レジェンドスケーターの「試合」は、こういうところも楽しい。
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