Dreams on Ice 2014
久々に、「いつもの観客」が観ているアイスショーを観た気がする。
最近観に行ったアイスショーでは、いずれも、従来だとありえないところで拍手があって、なんだか違和感を感じていたから。韓流スターのステージならばおかしくないタイミングの拍手でも、それをそのまま別分野に持ってくると違和感になるということを、しみじみと味わってきた、ここ数か月だった。
Dreams on Iceの構成の仕方は、ある意味「プロ」だと感じる。ノリノリでアンコールを何度も望んでしまうようなスケーターが出演している時は、しっかりアンコールタイムをとってあるけれども、今回のように、どちらかと言えばその場の即興で何かするよりも、用意してあるものをしっかりこなす方が得意な羽生くんが大トリの場合は、それを最大限効果的に魅せる構成に作ってあったように感じた。
とはいえ、第一部はジュニアの選手中心、第二部はシニアの選手中心の構成は普遍。
第一部ですごかったのは宇野くん。身体が小さいから、ジャンプの完成が遅れているのは仕方ないとして、表現力にますます磨きがかかっていた。あとはジャンプだけど、もし高難度のジャンプが跳べるようになったら、世界でもいいセンいきそう。
田中刑事くんも、そこそこ踊れるし、高難度ジャンプも跳べるけれど、こちらはジャンプの確実性が欲しい。
刑事くんと同い年の日野くんは、スケートに元気がない。上の方から見ていると、縮こまっている感じがする。そこそこ技術を持っているだけに、なんだかもったいない。
第2部で印象的だったのは、大トリの羽生くん。来シーズンのSPをお披露目。これから滑り込んで完成させていくのだろうけれども、すでにかなり完成品に近い印象。ショパンのピアノ曲で、ジェフらしい振り付け。羽生くんの雰囲気には合っている。ただ、ジャンプ構成が、後半にジャンプ2つ、それも4回転とコンビネーション。スタミナの足りない羽生くんにとっては、けっこうカケの要素も大きい。
今日の織田くんは、懐かしの「ルースター」。寝起きのパジャマ姿で踊りまくる。今から見てみると、振り付けは意外とシンプルだった。織田くんの個性で見せているようなプログラムだったなあと思う。「おだくーん」の人が、いつものように絶妙のタイミングで声かけ。衣裳はスーパーで買ったパジャマだから、歴代で一番安上がりだった衣裳だと思うけれど、ファンの人たちにとても愛された衣裳でもあったと思う。振り付けは、若干手が加えられていて、最後は前後開脚で終わった。
プルシェンコは、オリンピックを棄権した腰痛を感じさせない滑り。わずか数か月で見事な復活ぶり。
フィナーレ後は、すっかり恒例になってしまったジャンプ大会。本日はみなさま絶不調なのかお疲れなのか、なかなか4回転が決まらない。シーズンオフでもあるので、バンバン4回転が決まって絶好調、でなくても大丈夫ではあるけれども。
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