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善徳女王 その5

韓国ドラマ「善徳女王」を見終わった。

このドラマで、ピダムを演じたキム・ナムギルがブレイクしたと聞いていたので、どんなに魅せてくれるかと期待していたけれども、ピダムは最後まで「甘ったれ」だった。キム・ナムギルの演技力は確かなものだったし、母性本能がくすぐられた女性視聴者も多かっただろうとは思うけれども、私はもっとオトナなオトコがいい。まわりの状況も見ずに、「トンマンまであと30歩」なんてつぶやきながら強硬突破しようとして斬られていないで、おとなしくお縄になっていれば、「伝えたいこと」ももっとスマートに伝えられたかもしれないのに。

そういう意味では、女王トンマンの方がオトナでオトコマエだったと思う。一人の女としては、孤独でなんとも寂しい人生だったと思うけれども、女王としての生き方や考え方は毅然としていてカッコよかった。ミシル様がいなくなって、気がぬけた視聴者もいたと思うけれども、終盤のイ・ヨウォンの演技は、なかなかよかったと思う。

ミシルの弟のミセン公は、ずる賢くて、ちっとも好きになれなかったけど、最終話で、なかなかごもっともなことを言ったので、思わず感動してしまった。いわゆる「悪役」の「最期」にも、カッコいい見せ場を用意してあるあたり、この作品の脚本家はすごい。

物語の中盤で政略結婚したあたりから、なんとなく影が薄くなってしまったユシン。でも、終わってみたら、結局ユシン、だったような気がする。朝から晩まで岩を一万回も木刀で叩く修行には呆れたし、武骨で愚直すぎて、もうちょっと何とかならんか、と思ったことも何度もあったけれども、とにかくその武骨な誠実さがステキだった。

でも。
私は、このドラマでは、アルチョンに首ったけ。女王さまへの忠誠心厚く、義理がたく、ワイロや鼻薬など効かなさそうな超堅物だけど、余計な野心は持っていないし、そのくせほどほどの身分の生まれだから人に対して卑屈になることもなく媚びることもなく、常に等身大で堂々としていて、部下はしっかり統制しているし、背後に「支持勢力」など持たずに「自立」していて、是々非々で行動するから、女王さまにもきちんと諫言できるし。
そんなアルチョンも、思い返せば、若い頃には、いきがって死のうとしたことが二度もあって、二度ともトンマンに止められた。それなのにドラマの最後の方では、逆に危険を冒した女王(トンマン)の行動をいさめたり、体調を気遣ったり。あのアルチョンがねえ、となんだか感慨深かった。
ユシンとアルチョンの男同士の友情と信頼が、とてもすてきだった。
アルチョンを演じたイ・スンヒョくんの声がステキで、惚れ惚れと聞き入ってしまった。
そんなこんなで、アルチョンの見せ場が入った話のDVDを、選択的に、永久保存版として購入してしまった。

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