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媚びる女

今朝、電車の中で読んでいた本(エッセイ)の作者は「媚びる女」がお嫌いだった。
同性として、男に媚びる女のことを嫌いと書いてあったのだけど、私は男に限らず、誰かに媚びる人は嫌いだ。上手に褒めあげてもらうと「嬉しい」と感じる人がいることは、わかってはいるけれど、自分のことを実質以上に持ち上げられると、嬉しいというより気持ち悪いし、何か魂胆があるのではないかと勘繰ってしまう。必要以上に自分を卑下するようなことを言う人も苦手だ。本当に自分に自信がないのなら、まだ同情の余地があるけれども、そういう人は自分から率先して自分を卑下するようなことは言わないものだと思う。気軽に自分を卑下するような言葉を口にする人は、心の奥底では、口に出して言っているほど駄目だとは思っていない様子が透けて見えることが多い。本当はそれなりの自信があるくせに、さらさらとそういうことを言うなんて、大ウソつきだなあと思うことがある。
媚を売ることは性に合わないからしないけれども、人間関係を円滑に進めるために、ウソにならない範囲で相手を「ヨイショ」することはある。大抵は悪い気はしないとみえて、それをきっかけになごやかに人間関係を築けるのだけど、ごくたまに、居心地悪そうな困った顔をする人がいる。そういう人に出会えると嬉しい。「媚び」を嫌う人だから、アゲもサゲもなく、お互いありのままの姿で対等に付き合うことができる相手だということだから。

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