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Dreams on Ice 2012

DOIの最終公演を見た。近年、DOIのチケットがとれないことが続いていたし、織田くんが出演しないから、どうしようかと思っていたけれども、トップクラスの現役選手の新しいシーズンに向けてのプログラムを見ることができるので、だめもとでトライしたら今年はチケットがとれた。

今年はオープニングがいつもより長めだったような気がする。準備のためにそんなに時間はとれないはずなのに、いつもながら本当によく振付を覚えるものだと思う。
第1部はジュニアの子から演技開始。最近のジュニアの子たちは、国内でこのようにショーやエキシビションで滑る機会があるので、けっこう堂々とそれなりのプログラムを滑る。まだまだ曲や振付を十分「自分のもの」にはできていなかったけれども。そんな中でも、宇野くんは身体は相変わらずちっちゃいまんまだけど演技が大人びてきたなと思ったし、田中刑事くんの見事なステップには驚いた。来シーズンが楽しみ。
第1部のトリはシンクロの代表の神宮アイスメッセンジャーズだったのだけれど、演技が始まる前に席を立った人が沢山いてびっくりした。確かに休憩時間はトイレが混むから早めに出て並びたいのはわかるけれども、DOIは試合ではなくショーだと思う。公演の最中に席を立っていることになるという自覚はあるのだろうか? 公演の最中に席を立つのは、観客のマナーとしてどうよ? 必要に迫られてやむをえず席を立つのはともかくとして、そんなに多くの人が差し迫って退出しなければならなかったとは思えないのだけれども。神宮アイスメッセンジャーズの前に無良くんと町田くんが演技している。もしも町田くんが第1部のトリだったら、トリの前であんなに多くの人が席を立っただろうか?
町田くんの演技はすばらしかった。実は、本日の公演の中で一番感動した。非常にオーソドックスでクラシカルなプログラムだったのだけれども、滑りにメリハリがあって、身体の使い方も大きく、緩急があるから、音を上手に表現できているのだと思う。極めつけはメリハリのきいたスピン。すごかった。来シーズンの活躍をとても期待しているけれども、町田くんの場合は、試合になるとうまく高難度なジャンプがきまるかどうかが問題。

第2部は、シニアの世界選手権で活躍した選手とゲストの演技。
小塚くんは、なんとなく「進化する方向」をお悩み中なのかな? アーチストタイプではなくて、どちらかと言えばアスリートタイプだから、高橋くんとは違う方向性をめざした方がいいように思うけれども。正確で狂いのないスケーティングというのも、極めれば世界一になれることは、パトリック・チャンが証明済だし。シティボーイらしい小粋なプログラムと、見事なスケーティングでうならせてもらうのを楽しみにしている。
明子ちゃんはしっとりした演技がすばらしかった。素の明子ちゃんはバツグンに容姿端麗というわけではないけれど、スケーターとしての明子ちゃんはいつも、美しくて可憐。盛り上がる曲の時は理屈ぬきに楽しいし、今日は魅せられた。
高橋くんのタンゴは、得意分野で合っているとは思うけれども、今日の演技はまだちょっと盛り込み過ぎな感じ。高橋くんのことだから、今後滑りこんでいくと過不足ない感じになっていくのだろうけれど。
高橋くんといえば、モロゾフコーチのもとに戻るそうだけど、来シーズンのプログラムの振付はモロゾフなのだろうか? 今の高橋くんに、モロゾフ振付のプログラムであるメリットはありやなしや。期待すべきか否か、悩む展開だなあ。

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