全日本選手権 余話その2
表彰式を見ていて、時々思うこと。
NHK杯も全日本も、優勝カップが大きい。大きすぎる。
女子もそうだけれども、今の日本の男子シングルの選手はみんな小柄で華奢だし、競技自体が跳ぶためにも体重がありすぎるとダメな競技だから、重いものを持ち上げる体型ではない。
だから、受け取って、たいていはヨロヨロすることになる。その後、メダルとか賞状とか花とかも持って、写真撮影などあるので、本当に大変だ。
あんなに大きなカップを贈呈するのは、やめるがよろし、と思っていた。
ところが。ペアの表彰式を見ていたら、最初に成美ちゃんが優勝カップを受け取って、両手で抱えてヨロヨロ。賞状とか花とかもあるしどうしよう、という感じになったところで、横からトランくんが片手を出して、代わりにひょいと持った。その後も退場するまで、片手で軽々と持っていた。うーむ、あのカップはそれほど重いものではなかったのか?よく考えてみたら、ペアの男子は、小柄とはいっても女性を片手でリフトするのだから力はあるわけで、あんなカップの一つや二つ、軽いものなのだろう。
トランくんが超カッコよく見えた瞬間だった。
優勝カップといえば、男子の表彰式が終わって写真撮影をする時に、一番上の段に三人が並んで立って、いざ撮影という時になって、織田くんがふと身をかがめて、小塚くんの前に置いてあった優勝カップの向きをかえた。高橋くんも何か言っていたようなので、優勝経験者二人で同時に気づいたらしい。なんだかちょっと頼もしかった。
表彰式と撮影がすべて終わったあとで、場内を一周している時、わりと早いところで高橋くんが表彰式でもらった花束を客席に投げ込んだ。続いて小塚くんも、別の方向の客席に投げ込んだ。それを見ていた織田くん。客席で自分の名前を書いた布を持って応援してくれていた女性の方に向って、力一杯花束を投げ込んだけれども、ちょっと飛距離が足りなくて、2列前の女性がその花束をゲットした。実は私が今回座っていた席は、応援布を持っていた女性のななめ後ろだったから、織田くんがその人めがけて投げたのはよくわかったけれども、人間後ろには目がないから、花束を実際にゲットした人は、自分の後ろの人に投げたとは思わなかったのかも。
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