GPファイナル 余話1
ファイナルのメダリストによるエキシビション。
一流の選手たちによるエキシビションは、本当に見ごたえがある。
わずか2時間なのが、なんだかとても惜しい。もっともっと見ていたいと思うのに。
実際のエキシビションの時間は、整氷時間の20分を含めて約2時間。地上波テレビ放送の枠も2時間。CMと司会とを併せて20分と見積もれば・・・おっ!全員の演技を放送してくれるかな?・・・とはいかないのが、地上波某局。安藤さんや織田くんのSPやフリーの演技をもう一度放送し、キム・ヨナに至っては、別の大会の演技を放送。
それはすでに見たし、録画もしたんだから、もういいよ。それを放送するのだったら、エキシビションをオープニングから全部ノーカットで放送してよ!
最初のうち、あまりにも他の映像を沢山流すものだから、代々木で会場中を感動の渦にまきこんだ、中国の申&趙ペアの演技もカットか!?と心配したけれども、それはさすがに放送された。
エキシビに出演したのは、シニアのメダリストと、ジュニアの金メダリスト。それに加えて、開催国の選手は、大抵、出演を依頼される。
ジュニア男子の中村健人くん。最初の滑走者だったのだけれども、曲がかかってリンクを半周して跳んだジャンプの着地に失敗した。立ち上がったけれども、様子がおかしく、そのまま退場。会場はどよめいたけれども、すぐに次のジュニアペア金メダリストが出てきて、何ごともなかったかのように滑り出した。
結局、そのペアが滑り終わった後で、健人くんの怪我の度合い(肩の脱臼。治療済み)がアナウンスされて、みんなホッと一安心。
以前、ペアの女子選手がエキシビで演技中、リフトで落っこちて、担架で担ぎ出されるのを見たことがある。その時も、大事には至らなかったと、後でアナウンスがあって、ホッとしたけれども。
こういう姿を見ると、華麗で美しいけれども、危険と隣り合わせのスポーツなのだと実感する。
シニアの試合は3日目で終わり、メダリストが決まった。
表彰式も終わって、みんなの帰りがけに、「明日の12時半から、○○○(都内某所)でフラワーセレモニーを行ないます。メダリストを間近に見るチャンスです。是非、お運びください」とのアナウンスがあった。
メダリストを間近に・・・それは、見たい。でも、同じ時間に、代々木でジュニアのアイスダンスと女子シングルの試合がある。
特定の選手のファンは、フラワーセレモニーに行くのだろう。でも、私は、どうしよう?
長いこと応援してきた選手を近くで祝福しに行きたい。そういう気持ちはある。織田くんの晴れ姿を見に行かなくてどうする?
でも。
ジュニアの選手たちの試合も見たい。国際レベルのジュニアの演技を生で見るチャンスなど、そうそうあるものではない。
結局、フラワーセレモニーを諦め、12時半には代々木にいた。
そういうセレモニーも、リンクでやってくれれば、こんなに悩まないで済むのに。
3日目の表彰式。
男子シングルで、優勝のライザチェックは180cm余りの高身長。一方、2位の織田くんは164cmと、とても小柄。身長差約20cmの二人が表彰台で並ぶ姿は、あちこちの大会でけっこうよく見るけれども、写真撮影の時に、3人のメダリストが表彰台の一番高いところに並んで立つと、会場内が笑いでどよめいた。
ライザチェックが「何故?」という感じで横の織田くんに何かきいたら、織田くんが何かを説明して、納得した様子。
別にウケをねらってやったわけじゃないものね。驚いたよね。ごめんね。
・・・でも、私も思わず笑っちゃった。だって、織田くんが一番高い台の上に乗った時、ライザチェックが織田くんの腰に手を回して、ぎゅっと引き寄せた様子が、妙に微笑ましくて。
共に細身のこの二人の身長差がかもし出す、絶妙な笑いのツボ。
結局、無難に肩を組んで、写真撮影。まあ、フツーに。
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