過ぎたるは猶及ばざるがごとし
もう、かれこれ一年ほど前のことになるけれど、あるBBSである人のカキコミを見ていて、顔文字や記号の使い方が独特でかわいらしくて、とてもステキだと思った。
文章の方も、単語がポツポツと行に浮かんでいるような感じの独特な書き方で、でも、言葉と言葉の間のスペースにちゃんと言いたいニュアンスが表現されているような書き方で、字間の余韻が本当にステキなカキコミ。
去年までは、ハートが一コ、絶妙な位置に浮かんでいたりして、それがとても好きだったのだけれども、最近は、マイブームが去ったのか、他の人がハートマークをベタベタ多用したカキコミをしているのと一緒にならないように使うのを避けているのか、ほとんど見かけなくなってしまって、なんだかちょっぴり寂しい。
演技にも「間」は大切だ。機関銃のようにセリフをしゃべりまくればいい、というものではない。
生け花でも、「空間」は必要だ。何でもかんでも、とにかく挿せばいい、というものではない。
何もないところに「余韻」を楽しむのが、「和の心」ではなかっただろうか?
日本人は、もはや、このような感性を失ってしまったのだろうか?
ぎっちり建物が建っている街並みに息苦しくなり、
毎日乗る満員電車の人の多さにヘキエキし、
夜のニュースでハイテンションに謝りまくる森田健作を見てどっと疲れ、
そして、ハートマークが5コも6コもずらり並んだカキコミを見て無言になる。
過ぎたるは猶及ばざるがごとし。
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