車内読書考
日本の出版不況が叫ばれて久しい。
本を出版しても、売れない。
雑誌は廃刊する。
本屋や出版社は倒産する・・・。
でも、そのわりには、毎日出勤する時に電車の中で見ていると、かなりの人が本を読んでいる。
満員電車でギュウギュウ押されているのに、わずかなスペースを確保して、がんばって読書している人も、よくみる。
プラットホームで電車待ちしている人の中にも、文庫本を広げて読みふける人が沢山いる。
かく言う私も、カバンの中には必ずお堅い内容の本とエッセイの本とマンガ本が各1冊入っていて、外出中のちょっとした空き時間は、その時の気分で選んだ本の細切れの読書タイムになる。
この間ソウルに行った時、地下鉄の中でまわりを見回してみたが、本を広げている人がほとんどいなかった。
街中にも、あまり「本屋」なるものをみかけなかったように思う。
そもそも、文庫本のようなハンディなサイズの本がないのかもしれない。
駅構内の店でも、本は売っていなかったようだ。
日本に戻ってきて、電車の中で本を読みふける人たちを見て、日本ではまだまだ十分、本が売れているじゃないかと思った。
特定の本だけが売れているのかもしれないけれど。
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