私に不向きな職業
世の中には、私には不向きな職業が沢山ある。
医療関係は、その最たるものだ。
私のようなおっちょこちょいは、A型の人にB型の人の血液を輸血してしまったり、違う患者の薬を投与してしまったり、切除してはならない臓器を切除してしまったり・・・・・・一度や二度は、やってしまいそうだ。
そういうわけで、常々、医療関係の職業に従事していなくてよかったと思っている。
つい最近、自分には不向きというのではなく、この職業には就きたくないと思った職業がある。
団体旅行の添乗員だ。
とにかく、旅行日程中は、ずっとお客様と一緒だ。
しずかに団体行動の規律をみださない客と、日本国内を旅するのなら、まだましだと思うが、大人数のツアーになれば、いろいろな人が参加する。
日中の見学中は、集合時間に遅れる人もいるし、とんでもないところでトイレに行きたくなる人はいるし。
食事の場所に入れば、おいしいのまずいの、料理が出てくるのが早いの遅いの、酒はないかと無理難題を言ったり。
ホテルに着いたら着いたで、部屋の鍵がかからないだの、お湯が出ないだの、ベッドが足りないだの、荷物が届かないだの、落ち着くまでにまた、いろいろある。
その上、海外旅行ともなれば、日本国内以上に、あれこれままならないことが多い。
とにかく、日本ほどすべての物事が正確に進み、設備が清潔な国はめずらしい。
なのに、「郷に入れば郷にしたがえ」という言葉を知らず、どこに行っても「日本」を求め、ささいなことで添乗員やガイドさんにクレームをする人がいる。
もっとも、「郷に入れば郷にしたがえ」ができる人は、個人で行ける場所には自力で行っているのだろう。
そんなことはできないし、知らないからこそ、すべてが準備され提供される、ツアーに参加するのだろう・・・とは思うものの、あれこれモンクを言われて、大汗をかきながら対処している添乗員さんやガイドさんをみていると、時々とてつもなく気の毒に感じる。。
今年、私が予定している旅行は、両方ともパッケージツアーだ。
基本的に、私の旅行スタイルは個人旅行だが、広い世界には個人で行くには困難がともなう場所があるし、特定のパッケージツアーで行かないと参加できないものもあるということで、こういうことになった。
とりあえず、添乗員さんを困らせない客として参加したいと、肝に銘じている。
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