ソウルの地下鉄
今回の旅行の初日、ホテルからロッテデパートに行くために地下鉄に乗った。
駅で目にしたのは、最新式の券売機。
韓国語以外に、英語を選択できるところが嬉しい。
ところが、この最新式の券売機が導入されて、乗車券の販売方式が変わったおかげで、ちょっとしたハプニングがあった。
その駅には、券売機が2台並んでいて、私が行った時には、私の他に誰もいなかった。
そこで、片方の券売機を使って、乗車券を買うことを試みた。
韓国語だけではなく、英語の画面が用意されていることに感動しつつ、とりあえず英語の画面に切り替えて、ボタンを押す。
行き先の駅名のボタンを押したら、運賃 1100ウォン、Deposit 500ウォン、Total 1600ウォン、と表示される。
この「Deposit」って何?と思いつつ、運賃1100ウォンを投入するが、ウンともスンとも反応がない。
発券ボタンもみつからず、仕方なく最初の画面に戻って、横を見たら、隣の券売機でチリチリパーマの地元のオバチャンが切符を買うためにボタンを押そうとしていた。
地元の人にたずねることができるほどの韓国語力はないので、仕方なく、最初の画面に戻すと、お金が戻ってきたので、窓口に行って駅員さんから直接買おうと考えた。
フクザツな駅名は、私の韓国語の発音はあまりよくないために、通じない可能性があるので、とりあえず私の発音でも確実に通じて行き先の駅と同じ運賃の「ミョンドン(明洞)」と言うと、以前はその値段の乗車券を売ってくれていたのに、今回は乗車券は売ってくれず、最新式券売機までまた誘導されてしまった。
私がちょっと前まで格闘していた方の券売機は、後から来た若い男性が使用中で、その隣の、オバチャンが使っていた券売機が空いていたので、何故か中途になっていた画面をトップ画面に戻して、英語画面を選択して、「行き先の駅名を入力してください」と英語で言い置いて、駅員さんは去ってしまった。
そこで、仕方なく、また駅名を入力し直したが、先ほどと同じ画面が表示されて、また運賃1100ウォンを投入してもその先に進めない。
困惑していたところに、さきほどのオバチャンが、どこからともなく現れ、つかつかと近寄ってきて、私の前に割り込み、券売機に500ウォンのコインを投入。すると、ジジジと音がして、乗車券がペッと出てきた。
そして、あろうことか、オバチャンは、すばやくその乗車券をわっしとつかんで、何くわぬ顔をして改札を通ってしまった。
ああ、私の1100ウォン・・・。
後で明洞駅からホテルに戻る時に知ったことだが、depositの500ウォンは、降りた駅で使用済の乗車券を専用の機械に投入すると返却されるから、あのオバチャンの行き先までの運賃が、私の投入した1100ウォンと一致していれば、あのオバチャンは「タダ」で電車に乗ったことになる。
そして、まんまとしてやられた私は、泣く泣くもう一度おサイフを取り出し、今度は1600ウォンを券売機に入れて、ようやく自分の乗車券を手にしたのだった。
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